鉢底ネットでの遮光はとても簡単にできて
実際に効果があります!
本記事は鉢底ネットで遮光は可能なのかについて書いています。
こんな疑問を解決
- 鉢底ネットは遮光に使えるのか
- 鉢底ネットの遮光率はどのくらいか
- 遮光に鉢底ネットを使うメリット・デメリット
夏になり毎日暑い日が続き、強い日光が照りつけていて人間もアガベも参ってしまいますね。
アガベは太陽の光が好き、といってもアスファルトが焼けるように熱くなるような強い日差しに当たり続けてしまうと、葉焼けの心配が出てきます。
アガベを遮光するには、一般的には遮光ネットや寒冷紗などを使用するかと思います。
でも実は、鉢底ネットを遮光ネット代わりに使用することができるんです。
自分も今年は鉢底ネットのみでアガベの遮光をしています。
今のところ葉焼けしてしまった株も徒長してしまった株もありません。
本記事では、鉢底ネットでの遮光について詳しく解説していきます。
アガベの育成で「光」に関する解説はこちら
【結論】鉢底ネットを使用した際の遮光率は約31%!
結論からお伝えすると
鉢底ネットでの遮光をした場合、約31%の遮光率でした。
全然遮光しない・・・という訳でもなく、遮光率高すぎってこともなくちょうどいい遮光具合でした!
遮光率だけでいうと結構使いやすいと個人的に思う結果でした。
遮光ネットを使いたいけど使うのが難しい
遮光ネットって使いづらい・・・
こう思われる方少なくはないんじゃないでしょうか。
遮光ネットは使うに当たって、
- 外枠を作る
- どこからかロープを張る
- 棚の側面に貼り付ける
など単独だとなかなか使いづらい面があります。
人によってはアガベのトップスパインに引っ掛けておしまい!という強者もいますが風に煽られて株になにかあったら嫌ですよね…。
このようにつけづらいという点があるため、遮光ネットは使うのが難しいと個人的に感じます。
鉢底ネットでも遮光できる、そして使いやすい
えっ!鉢底ネットを乗せるだけで遮光できるの!?
とても簡単!
実は鉢底ネットは遮光ネットの代わりとしても使えるんです。
使い方も簡単、アガベの上に乗せるだけ!
アガベのトップスパイン(葉先のトゲ)に刺しておけばさらに動きづらくなります。
鉢底ネット自体はとても軽いので風に煽られて、株を倒してしまうという心配も少ないです。
実際にどのくらい遮光するのかを測定してみた
使うのが簡単!といってもどのくらい遮光するものなの?
そこが一番の疑問ですよね。
記事の最初でも書きましたが、実験により約31%の遮光効果があることがわかりました。
実際にどのように測定したのかを、画像を交えて説明していきますね。
実際の測定風景、直射日光の照度は約87,500ルクス!
測定日は写真の通り雲一つない夏の青空。
そしてめちゃくちゃ暑くて、肌が焼ける感触が伝わってくるような日でした。
まずは、直射日光そのままの照度を測ってみましょう。
照度計を光に当てて測ってみると…
ご覧の通り照度計に表示されたのが約87,500ルクスでした。
まぁ想像通り照度はかなり高いですよね。
ちなみにリビングの照度を測ったところ400ルクスしかありませんでした。
太陽光やばいですね…。
鉢底ネットを少し離した時の照度は約62,300ルクス
次に画像の通り、遮光ネットを約10cm離した時の照度はどうなのかを調べてみました。
鉢底ネットを浮かして取り付けるということはあまりしないと思いますが、次に測定する直接乗せた時との照度の違いをみるために測ってみたいと思います。
測定値は約62,300ルクスという結果に。
鉢底ネットでも結構遮光されるようですね。
鉢底ネットを直接乗せた時の照度は約60,000ルクス
最後に鉢底ネットをアガベに乗せて使った時と同じ、直接乗せた状態での照度を測ってみます。
個人的にはそれなりに遮光されてしまうのではないかと予想。
実際に測ってみると、約60,000ルクスという数値でした。
思ったより照度は下がらなかったですね。
直接乗せた時の照度は直射日光からどのくらい下がったか計算してみる
実際にいろいろ測ってるけど、
結局どのくらい遮光できてるの?
では測った数値を元に遮光率を計算してみたいと思います。
減少率を計算するには、次の式を使用します。
この場合、元の数値87,500、新しい数値は60,000になるので
これを計算すると、
になるため、減少率は約31.43%になります。
よって、鉢底ネットをベタ付けした時の遮光率は約31%ということになりますね。
遮光に鉢底ネットを使うことのメリット
アガベを遮光をするのに鉢底ネットを使うとこのようなメリットが考えられます。
- ロープや外枠を使わないでも遮光できる
- 部分的な遮光が可能
- つけ外しが簡単
- 鉢底ネットは安価
- かさばらない
ロープや外枠を使わないでも遮光できる
鉢底ネットで遮光する場合はアガベのトゲに引っ掛けるだけ。
なのでロープや外枠を作るなどの手間がいりません。
鉢底ネットだけあれば遮光ができるため、別の資材を購入する必要がなくなります。
部分的な遮光が可能
株によって遮光しないでも大丈夫なもの、絶対必要なものがあったりします。
必要な株にだけ遮光をするのにも鉢底ネットはおすすめ。
ピンポイントに鉢底ネットを被せることで部分的に遮光することができます。
自分は斑入り品種にはよく被せています。
遮光しないと葉色が悪くなったりするので。
つけ外しが簡単
鉢底ネットはつけ外しがとても簡単!
なぜならアガベのトゲに引っ掛けて乗せているだけだから。
天候不良が続くときでもさっと取り外せるから日当たりの調節がとても楽にできます。
遮光ネットを取ったりつけたりするのは地味に面倒でついついかけっぱなしになりがち。
気にしていないと徒長の原因にもなったりします。
鉢底ネットは安価
鉢底ネットはとても安く購入することができます。
ホームセンターや園芸店、ネットでも購入することができ、1枚だと数十円、5枚セットでも数百円で販売しています。
とても安く購入できるため、鉢底ネット元々の使用方法とは別に、遮光を試してみたいと思う方にもおすすめです。
鉢底ネットはかさばらない
鉢底ネットは薄いシート状なので、保管していてもかさばりません。
遮光ネットだと、長さもあり折りたたんでも膨らみがあったりするため結構場所をとるんですよね。
その点、鉢底ネットは枚数があっても重ねられるのでそこまで大きく場所をとらずに済みます。
遮光に鉢底ネットを使うデメリット
次に遮光に鉢底ネットを使用した場合のデメリットを考えてみます。
- アガベがたくさんある場合は大量に必要
- 大きなアガベには大きさが足りない
- 強風で飛ばされる
- 状態がわかりづらくなる
株がたくさんある場合は大量に必要
鉢底ネットはアガベに乗せて使用するため、広範囲の遮光には向きません。
もし、大量にあるアガベ全部を遮光するとなるとたくさんの鉢底ネットが必要になります。
この場合は一つ一つに鉢底ネットをかけていくのは大変なため、遮光ネットを張ったほうが管理が楽だと思います。
大きなアガベには大きさが足りない
サイズが大きくなってしまったアガベは、鉢底ネットでは完全に遮光することが難しいです。
市販のシート状の鉢底ネットはサイズが大体決まっているため、大きなものは少ないです。
ホームセンターでは計り売りしているところもありますが、大きなものを買うと保管にも困ります。
大きなアガベの遮光には、鉢底ネットは向いていないです。
強風で飛ばされる
鉢底ネットを遮光に使うと強風によって飛ばされる可能性があります。
鉢底ネットはアガベのトップスパインに引っ掛けて乗せてある状態です。
重さもとても軽く、シート状にできているため風を受けやすい形状をしています。
そのため風が強いときには飛ばされてしまいます。
風が強い時には一時的に外すなどの対策が必要になります。
状態がわかりづらくなる
鉢底ネットで遮光をするとアガベに直接乗っている状態になります。
なので鉢底ネットを取らないとアガベの状況がわからなくなってしまうんですよね。
そのためアガベの異常に気づくのが遅れてしまう可能性が出てきます…。
鉢底ネットで遮光している場合はこまめにアガベの状態を確認してあげましょう。
まとめ|鉢底ネットで葉焼け対策はできる
本記事は、鉢底ネットでの遮光について解説してきました。
もう一度結論です。
鉢底ネットでの遮光は可能、遮光率は約31%!
- ロープや外枠を使わないでも遮光できる
- 部分的な遮光が可能
- つけ外しが簡単
- 鉢底ネットは安価
- かさばらない
- アガベがたくさんある場合は大量に必要
- 強風で飛ばされる
- 状態がわかりづらくなる
とても簡単に遮光することができるため、初めて夏越しをむかえてどう遮光すればいいかわからない初心者の方や、育成歴数年ではじめて知った!という方も試しに使用してみてはいかがでしょうか?
使い勝手がいいのでアガベのちょっとした遮光にとてもおすすめです!
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