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アガベとは?どんな植物?食品にもなっているその魅力を解説

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アガベとは?どんな植物?食品にもなっているその魅力を解説

writer:こと

最近、植物に興味があるんだけどどんな植物がオススメなのかな?

そうなんだ!
それなら自分も育てているアガベをオススメしたいかな

アガベ?あまり聞いたことないけどどんな植物なの?

最近の園芸ブームでアガベが少しずつ人気がでてきています。

でも植物の中ではまだまだ認知度が低いのも事実。

実際、植物に興味を持ったころは
どんな植物なのか全然知りませんでした

そんな謎に包まれた植物、アガベ

本記事ではアガベとはどういった植物なのかを解説していきます。

こんな疑問を解決

  • アガベとはどんな植物か知りたい
  • アガベが原料のテキーラ・アガベシロップについて知りたい
  • いつから日本にあるのか知りたい

こんな風に思っている人にもそうでない人にもアガベとはどんな植物なのかを知ってもらうことで少しでもアガベに興味をもってほしいですね。

ちなみにこれを書いている自分の園芸経歴はこんな感じです!

この記事の信用性

  • アガベ・パキポディウムの育成歴2年以上
  • 現在100以上の植物を育成中

記事の内容はこちらです!

記事の内容(クリックできます)

アガベってどんな植物なの?

アガベを知らない人からみるとそもそもどんな植物なんだろうと思う人がほとんどですよね。

葉にトゲトゲがあるしアロエかなにかなの?と自分も最初は思いました。

アガベはどんな植物なのでしょうか?

アガベってこんな植物

伊豆シャボテン公園の吉祥天

結論!

アガベは多肉植物の仲間です

アガベは単子葉植物で種子から発芽すると子葉が1枚だけできます。

成長すると先が鋭くとがり、縁にトゲをもつ多肉質の葉をまとったロゼットを形成していきます

茎は大半の種類で短く太い。

そのためあまり表にはみえず、根から直接葉が生えているように見えます。

アガベは一部の品種を除いて基本的に幹が上がって成長することがありません。

なので重心が低いまま地面付近で葉を展開していきます。

形状はアロエに似ていますが、アロエは南アフリカが原産でツルボラン科の植物なので違うものになりますね。

土壌や気候にもよりますが成長はとても遅くて、花を咲かせるまでに数十年もの時間がかかります。

アガベの分類

分類キジカクシ目
キジカクシ科・リュウゼツラン亜科
リュウゼツラン属
学名Agave
和名リュウゼツラン(竜舌蘭)
Q.多肉植物ってなに?

A.乾燥した過酷な環境を生きぬくために、葉や茎・根などに水分をたくわえる機能をもった植物のこと。
アガベは葉に水分をたくわえています。

アガベの名前の由来

学名であるアガベ「Agave」

この名前はスウェーデンの植物学者であり「分類学の父」と称されている”カール・フォン・リンネ”という人が名付け親。

ギリシャ神話にでてくる「アガウエー」という女性の名前をとって名付けたといわれています。

また、和名である「竜舌蘭

これは肉厚で鋭いトゲがある大きな葉を竜の舌に例えてつけられたといわれています。

国外では、アガベが多く自生しているメキシコで「Maguey(マゲイ)」と呼ばれています。

豆知識:アオノリュウゼツランにはなぜ「アオノ」がつくのか?

伊豆シャボテン公園のアオノリュウゼツラン

和名で「アオノリュウゼツラン」と呼ばれているアガベとしてもっともポピュラーであるアメリカーナ

品種名の基本は葉に斑が入っていないものを指すのになぜ「アオノ」リュウゼツランと呼ばれているのでしょうか?

これは日本に輸入された際に斑入り品種が先に入ってきたため、そちらが先に「リュウゼツラン」という名前がつけられました。

そのため基本種である斑なし品種にあえて「アオノ」をつけた呼び方となりました。

.斑って一体なに?

A. 斑(ふ)と読みます。

元々の葉色と違った色になっているものをさします。

外的や遺伝的要因によっておき、斑の色は白や黄色が多いです。

アガベの原産地

赤線を引いているのが大まかに分布している場所

主なアガベの原産地

  • アメリカ南西部
  • メキシコ
  • 中米諸国
  • 南米コロンビア・ベネズエラ
  • キューバ・ハイチのカリブ諸国

などに生息しており、もっとも多くの種類が自生しているのはメキシコです。

アメリカ大陸で結構広範囲に分布している植物なんですね。

アガベの生息環境

生息環境としてよくイメージされるのが砂漠やその周辺を含む乾燥地帯だと思います。

実際には海岸近くから標高2000m以上の高地にも生息しているんですよ!

自生地の写真などをみると岩肌のくぼみや断崖絶壁の崖などにも生えていたりします。

アガベの成育時期

アガベは春秋型の植物と呼ばれていて、春先から秋(3月から11月)が成長しやすい時期

育成に適した気温は15℃から30℃でよく成長します。

この適正気温より気温が高かったり低かったりすると成長は遅くなります。

熱帯域の植物だからといって高温のほうが成長するわけではありません。

見れるととてもレアなアガベの花

開花の遅さから100年に1度花が咲くと間違って認識され、別名「センチュリープランツ」とも呼ばれています。

日本では遅くても30~50年ほどで開花することが多いようです。

開花後はほとんどの場合、株は枯死してしまいます

アガベは花を咲かせようとするとロゼットの中心から花茎を伸ばしはじめます。

花茎はとても高くのび、長い時は数メートルから十数メートルにも。

花は円錐形になるのが特徴で花が咲くと6本の雄しべが外に飛び出します。

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アガベの主な使用用途【食料】

アガベの使用用途として主にあげられるのが食料

アガベの食用の歴史は意外と長く、メキシコでは約1万年前の遺跡からアガベを焼いていた痕跡が発見されています。

紀元前1200年くらい前から特定の品種の茎に蓄えられていた糖分を採取してシロップやお酒にして使用していたようです。

現在、日本でもよく目にするテキーラアガベシロップですね。

アガベが甘いのは偶然発見された!

見た目がとても危険なアガベですがなぜ食用にできるとわかったのでしょうか。

実は昔、山火事の際に焼けたアガベのピニャ(葉の根本にある球茎)から甘い匂いがしたことから、アガベは糖をもっていて熱を加えると甘くなることが偶然発見されたといわれています。

この出来事がなかったら食用にできるとわからなかったかもしれないですね。

テキーラの原料

テキーラの原料はサボテンと思われがちですがアガベが原料となっています。

使用されるのが「ブルーアガベ」。

正式には「アガベ・テキラーナ・ウェーバー・ブルー(アスール)」、スペイン語では「agave azul(アガベアスール)」という品種のみを使用しています。

ちなみにテキーラは原産地呼称制度で保護されているお酒で、

使用する原料をはじめとしたいろいろな条件をクリアしたものでないとテキーラと名乗ることができません。

テキーラと呼ばれるための基準4点

  1. メキシコ国内指定5州「ハリスコ」「グアナファート」「タマウリバス」「ナヤリ」「ミチョアカン」で生育したブルーアガベのみを使用し、製造・蒸留も指定5州でおこなうこと
  2. 原料にブルーアガベを51%使用すること
  3. 2回以上蒸留すること
  4. アルコール度数が35%~55%であること

アガベのどのへんをテキーラに使うの?

テキーラを作るのに使われるのはブルーアガベの茎の部分です。

アガベは葉の根本にある球茎に糖分を蓄えるため、葉を全部切り落とします。

切り落とした後の見た目がパイナップルのように見えるため、現地では「ピニャ」(スペイン語でパイナップル)と呼んでいるそうです。

テキーラの製造手順

テキーラはどういった工程で作られるのでしょうか?

製造工程を順を追って説明していきます。

アガベの製造工程

STEP
アガベの葉を切り落としたピニャを斧などで割る

※ブルーアガベは6~12年の長い歳月をかけて育てられます。

STEP
割ったピニャをレンガ製のオーブンまたは蒸気圧力釜に入れて蒸し焼きにする

※昔ながらの石・レンガ釜を「マンポステラ」といい、約40時間じっくりと加熱します。

STEP
蒸し焼きによって糖化したピニャをローラーにかけ、粉砕・圧搾する
STEP
絞り出した糖液を発酵させる

※絞り出された糖液は「モスト」と呼ばれます。

STEP
単式蒸溜器で2回以上蒸溜する

※テキーラの基準で蒸溜は2回以上行うと決まっています。

STEP
蒸溜したものをろ過する
STEP
ろ過した原液を樽で熟成させる
STEP
完成!

アガベを育てるところから考えるとテキーラを作るのにはとても時間がかかるんですね。

注目されている甘味料【アガベシロップ】

アガベシロップは最近注目されている甘味料。

砂糖やメープルシロップの代わりにアガベシロップを使う方もいます。

原料はテキーラと同じブルーアガベから作られています

アガベシロップは低GI食品として注目

アガベシロップは低GI食品といわれています。

GI値が低いため血糖値の上昇が緩やかな甘味料になります。

Q.GI値ってなに?

A.グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の頭文字をとってGIといいます。
食品に含まれる糖質の吸収度合いを示している数値です。
数値が大きいほど血糖値のあがりやすさが高くなります。

GI値が55以下だと低GI値とされていてアガベシロップはGI値が21ととても低い天然甘味料になります。

ちなみに上白糖は109、グラニュー糖が110なのでかなり低いということがわかりますね。

アガベシロップはどんな味なのか

アガベシロップはどんな味なのでしょうか。

買っておいしくなかったら困りますよね。

自分も気になったのでどんな感じなのか実際に購入して食べてみました

実際に使っているので減ってしまっています・・・(照

結論として、

個人的な感想ですがクセやエグミなどはまったくなく甘さは砂糖よりも甘く感じました!

液体は水溶性で水などにも溶けやすく、サラッとしているので料理にも使いやすそうです。

自分はホットケーキなどにかけて食べたりしていますが、かけるとすぐに染み込んでお皿がベタベタになったりしません。

美味しいし、使いやすいので気に入っています!

なくなったらリピートしようと思っています

注意点:食べ過ぎると当然太る

低GI食品とはいいますがカロリーはそれなりにあります

摂取しすぎると肥満や生活習慣病を引きおこす恐れがあるので適度に摂取しましょう。

ちなみに、自分はコストコで購入しました。

買ったものは大さじ1杯(21g)あたり60キロカロリー、炭水化物16gあるようなので食べ過ぎは注意ですね!

育てて楽しむ【園芸】

アガベは食べる以外にも育成を楽しむ園芸としての人気もあります。

最近ではコロナの蔓延から家でのガーデニング需要があがり、園芸としてアガベを楽しむ人が増えてきました。

アガベを育てている人は結構昔からいるようですがいつから園芸としてアガベが親しまれ始めたのでしょうか。

アガベはいつ日本に入ってきたのか

アガベの園芸植物としての歴史は意外と古く、日本に入ってきたのは江戸時代後期になります。

園芸種として広がりだしたのは時代が昭和になるころ

大正から昭和に変わり大衆文化が発展し、外国の生活様式が日本にたくさん入ってきたこともありそのときアガベも日本に入ってきたのではないかと思われます。

さらに戦後のサボテンブーム(昭和30年代)以降、珍しいものも含めて海外から日本に入ってくるようになりました。

昔は育て方がわからなくても現在のように情報がすぐに手に入るわけではないため、個人が手探りで園芸をしていたんでしょうね。

園芸品としての魅力

アガベの魅力はやはり荒々しくトゲをまとった葉とロゼット状に葉を展開していく独特なフォルムでしょう。

その人の育て方次第で良くも悪くも形が変わっていくのが園芸の楽しみだと思います。

また品種によって葉の形や厚み、斑の有無やトゲの強さや色の違いなど本当に多種多様なためいろいろと揃えたくなるコレクション性も人気のひとつになっているようです。

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まとめ:アガベとは昔から現在まで人間と共存してきた植物

本記事は、アガベとはどういった植物なのかを解説してきました。

日本ではそこまでメジャーではないアガベですが、海外・日本でも古くから人間の生活に役立っている身近な植物でした

日々の生活に少しづつでもアガベとの接点が増えて、今より身近な植物になってくれたらアガベ好きの1人としてとても嬉しいことです。

自分も園芸としてアガベに触れたことで、植物を通して人との繋がりも増えたのでみなさんにも同じようになって欲しいと思っています。

興味を持っていただいてアガベを育ててみたいと思った方にはこちらの記事がおすすめです。

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