- アガベ育成に最低限必要な道具
- 各道具の用途や注意点
- 各道具はどこで購入できるのか
「アガベを育ててみたいけど、何をそろえたら良いの?」そんな人のために、これだけあればOKという最低限の道具をまとめました。
3年間のアガベ育成経験から厳選した「これだけあればよかった道具」だけを紹介。
ムダなものは買わなくてOKです。まずは以下の道具だけ揃えましょう!
| 道具 | 目的・使い方 |
|---|---|
| アガベ | 主役。自分の好きなものを |
| ①鉢 | 根の成長と見た目に関わる重要アイテム |
| ②土 | 水はけの良い土が最適 |
| ③元肥(もとごえ) | 植え替え時に少量入れる |
| ④土入れ | 鉢に土を入れる時に便利 |
| ⑤はさみ | 根や葉をカットする |
| ⑥ライターまたはアルコール | はさみの消毒用 |
| ⑦根かき棒またはピンセット | 根をほぐしたり土を押し込む時に使用 |
| ⑧厚手の手袋 | トゲ対策。手の甲までゴムだとなお良い |
| ⑨ネームプレート | 品種管理・育成記録に使用 |
| ⑩ネームペン | プレートに名前を書く |
| ⑪棚 | アガベの置き場所 |
| ⑫散水ホースまたはじょうろ | アガベの水やりに |
| ⑬鉢底ネット | 土が流れ出るのを防ぐ |
| ⑭鉢底石 | 土が流れ出るのを防ぐ・水はけ改善 |
| ⑮殺虫剤(オルトラン) | 害虫対策。なくてもOKだけどあるといい |
アガベ育成に必要な15の道具をひとつずつ解説
ここからは、紹介した15の道具をひとつずつ取り上げて、どんな目的で使うのか、どう選べばいいのかを解説していきます。
①鉢

鉢はアガベが根を張る家のような存在です。
家となる鉢は種類や形状・材質などたくさんありますが、まずはプラスチック鉢がおすすめ。
鉢が軽いので扱いやすく、持った重さで水やりが把握しやすいからです。
陶器鉢はかっこいいけど、初心者のうちは水やりの感覚が掴みづらいんですよね。
実際、私も陶器鉢で根腐れさせましたが、プラ鉢に変えて改善しました。

鉢の大きさはアガベよりも一回り大きいものを選んでくださいね。
②土

アガベは水はけの良い土がおすすめ。
アガベにも向いているサボテンや多肉植物の土は、適度に軽石が混ざっていて根が呼吸しやすく、根腐れを防ぎやすいです。
実際、私が最初に使った土が水はけの悪いものだったため、乾きが悪く根腐れで枯らしてしまいました。
軽石が多く入っている土に変えてからは、根腐れの頻度もかなり減りました。

初心者なら、ホームセンターなどで売っている培養土から始めるのがおすすめ。
メーカーが植物に合わせた土に配合しています。
慣れてきたら、自分で土を配合してオリジナルの土を作るのも楽しいです。
③元肥(もとごえ)

元肥とは植え替えの時に土の中に入れる肥料のこと。
土に混ぜることで葉やトゲ、根っこをしっかり育てることができます。
初心者にはマグァンプKのようなゆっくり溶け出すタイプの肥料がおすすめ。中粒は1年間、大粒は2年間効果が持続するので、水やりのたびに肥料を気にする必要がありません。

ただし、入れすぎると根を痛める「肥料焼け」原因になるので注意してください。
④土入れ

土入れは植え替えのときに鉢へ土を入れるための道具です。
筒のような形をしていて、すくった土をそのまま鉢の中へ流し込めるので、作業がとてもスムーズになります。
私も最初は普通のシャベルを使っていました。
シャベルだと土がこぼれやすく作業しにくかったですが、土入れにしてからスムーズにいれられています。
サイズはいろいろありますが、写真中央の中サイズをひとつ持っておけば、ほとんどの植え替えに対応できます。
100円ショップでも手に入るので、まずはそこで試してみるのがおすすめです。

私も100円ショップの土入れをずっと使っています。
⑤はさみ

はさみはアガベの植え替えや日々の手入れで使う道具です。
枯れた葉や根っこ、不要な葉を切り取る時ときに活躍します。
「植物を切るなら剪定ばさみが必要なの?」と思うかもしれませんが、アガベの根っこや葉は柔らかいので普通のはさみで十分。
先が丸いものより、細くて鋭いはさみのほうが葉っぱの根元まで切りやすいのでおすすめです。
はさみは100円ショップのものでも問題なく使えます。

私も最近は100均のはさみを使っていますが、切れ味も十分で困ったことはありません。
⑥ライターまたはアルコール

ライターやアルコールは、アガベの根や葉を切るときに使う刃物を殺菌するための道具です。
刃を消毒しないまま使うと、刃についた菌が切り口から入り込み、病気が移ってしまうことがあります。
ライターを使う場合は刃先を火でしっかり炙って殺菌します。アルコールを使う場合は、ティッシュなどに含ませて刃先をよく拭いてください。
火を扱うときはヤケドに気をつけて、熱した刃はよく冷ましてから使いましょう。

このひと手間がアガベを守る大事なポイントです。
⑦根かき棒またはピンセット

根かき棒やピンセットはアガベの植え替えに使う道具です。
絡まった根をほぐしたり、固まった土を取り除くときに活躍します。
長く植え替えないと根と土が固まるので、根かき棒でほぐしてあげましょう。
また、植え替えのときに鉢の中へ入れた土を隙間なく詰める作業にも使えて便利。

土を入れただけだと根と土の間に空洞ができアガベがぐらつくので、棒やピンセットでザクザクと土を押し込み、しっかり固定します。
根かき棒はメルカリや植物イベントでも手に入りますが、少し高価なことも。
まずは100円ショップやホームセンターでピンセットを購入するのがおすすめです。
筆者も使用しています
⑧厚手の手袋

厚手の手袋は直接アガベを触るときに使う道具です。
アガベの葉にはトゲがたくさんあるので、素手で触ると刺さったり切り傷を作ってしまいます。
手袋は手のひらだけでなく、手の甲側もゴム素材になっているものがおすすめ。
意外と手の甲にトゲが刺さることが多いため、両面を守れる手袋が安心です。

厚手の手袋はホームセンターで手に入りますが、私は写真の手袋をワークマンで購入しています。
筆者も使用しています
⑨ネームプレート

ネームプレートはアガベを識別するために使う道具です。
プレートにアガベの名前を書いて、鉢の土に挿して使います。
アガベって種類が本当に多いので、数が増えてくると「え、この子なんだっけ?」ってなることがよくあります。
植え替えをしたあとなんて特に、見た目が似ている種類だと区別がつきにくいんですよね。
だからこそ、鉢に植えたら名前を書いてネームプレートを挿しておくのがおすすめ。
ネームプレートの長さは90mmのものを選ぶと鉢の大きさを選ばず使えるので便利です。

カラーも豊富なので、好きな色で揃えるのも楽しいですよ。
⑩ネームペン

ネームペンはネームプレートにアガベの名前を書くために使います。
ネームプレートは強い日差しや水によく当たるので、水に強い油性ペンを購入しましょう。
ですが、油性ペンを使用していても、育成環境によっては数年で消えてしまうこともあります。
消えないようにしたいなら、鉛筆で書くのがおすすめ。

文字が細くて薄いのがデメリットですが、ネームプレートのほうが先に駄目になるくらい長持ちしますよ。
⑪棚

棚はアガベを育てたり管理したりするために使います。
棚を使うと限られたスペースでもたくさんアガベを並べることができます。
アガベを育てる棚は、フレームがしっかりしていて安定感のあるもの、そして棚板が網状になっているものがおすすめです。

私は現在、板状の棚を使用していますが水はけや日当たりが悪く汚れやすいですね。
あと、意外と見落としがちなのが、棚の重さ(重量感)です。
屋外に設置する場合、強風で棚が倒れることもあります。
倒れてしまうとアガベが傷ついたり鉢が割れたりするので、多少重くて安定感のある棚を選ぶのが安心です。

さらに、アガベは気づかないうちにどんどん数が増えるので、最初から数段ある棚を選んでおくと、後から置き場所に困らず快適です。
⑫散水ホースまたはじょうろ

散水ホースやじょうろは、アガベに水や肥料をあげるために使う道具です。
乾燥に強いアガベですが、水やりのときは鉢底から水が出るくらいしっかり与えることが大切。
散水ホースは水流を調整できるので、強い水流で葉についたホコリや虫を洗い流したり、弱い水流でやさしく水やりしたりと使い勝手が抜群です。
私も最初のころは100円ショップの小さなじょうろを使っていました。
ですが、アガベの数が増えると水を何度も汲みに行くことになってとても大変に…。
じょうろは小さいと手間だし、大きいと重い。今では水やりはホースで落ち着きました。

ホースなら蛇口をひねるだけでOKなので、水やりのストレスが一気に減りますよ。
一方で、じょうろは液体肥料や活力剤を薄めて与えるときに便利。
長く育てると元肥以外に追加で肥料を与える追肥(ついひ)も必要になってくるので、のちのちは持っていたほうがいいかもしれません。

⑬鉢底ネット

鉢底ネットは、鉢底の穴から土がこぼれないようにするための道具です。
プラスチック鉢は穴が小さいことが多いので必要ない場合もありますが、陶器鉢は穴が大きめなのでネットを敷かないと土を入れた時点で穴から土が漏れ出てしまいます。

鉢底ネットは手で簡単にちぎれるので、鉢の穴より少し大きめにカットして使うのがポイントです。
こんな使い方もできます

⑭鉢底石

鉢底石は、鉢底に溜まりやすい水分を抜けやすくするための道具です。
アガベは乾燥を好む植物。水はけが悪いと根腐れの原因に。
鉢底に少し石を敷いておくことで、通気性と排水性がアップします。
また、穴が大きすぎない鉢では、少量の鉢底石で土漏れ防止もできます。
ただし、必ず入れなきゃいけないわけではありません。

私も最初は全部の鉢に入れていましたが、土が抜けづらい鉢や小さい鉢に関しては鉢底石を使わなくなりました。
⑮殺虫剤(オルトラン)

殺虫剤は葉や根を食べる害虫を予防するための道具です。
初心者はオルトラン粒剤がおすすめ。
根や葉を食べるネキリムシやヨトウムシ、アザミウマなどに効果があり、植え替え時に土へ混ぜるだけで使用できます。
根から吸収し植物全体に効果が広がる「浸透移行性タイプ」ですが、においが強いため室内栽培には不向きです。

薬剤は用法・用量を守り、虫被害が出たときなど必要に応じて使いましょう。
オルトランは使用前に必ず商品の説明をよく読んで、記載内容に従って使用してください。
必要な道具はどこで手に入る?

アガベに必要な道具は、だいたい「ホームセンター」「園芸店」「ネット通販」でそろいます。
ただし、ものによって買いやすさや種類の豊富さが違うので、どこで買うか迷ったときは👇️下の表を参考にしてみてください。
| 道具 | ホームセンター | 園芸店 | ネット通販 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| ①鉢 | ◎種類豊富 | ◎種類豊富で安い | ◯安価なものはまとめ売りになる | 個人で買うならホームセンターか園芸店 |
| ②土 | ◎種類豊富で安い | ◎安い場合もある | ◯種類は多いが送料注意 | ホームセンターでOK |
| ③元肥 | ◎ | ◎ | ◎ | マグァンプKはどこでも入手可、ドラッグストアにも有り |
| ④土入れ | ◎ | ◯ | ◎ | 100均でも十分 |
| ⑤はさみ | ◎ | ◯ | ◯ | 普通のハサミでもOK 100均で十分 |
| ⑥ライター/アルコール | ◎ | – | ◯ | 消毒目的なので100均でもOK |
| ⑦根かき棒/ピンセット | ◯ | – | ◯ | ピンセットで十分、ネットは種類豊富 |
| ⑧厚手の手袋 | ◎ | ◯ | ◎ | ワークマンでも購入可 |
| ⑨ネームプレート | ◎ | ◎ | ◎ | ホームセンターによってバリエーション豊富 |
| ⑩ネームペン | ◎ | – | ◎ | 油性マーカーでOK |
| ⑪棚 | ◯ | – | ◎ | スチールラックを使っている人が多い |
| ⑫散水ホース | ◎ | – | ◎ | ホースの長さに注意 |
| ⑬鉢底ネット | ◎ | ◯ | ◎ | どこでも入手可、ホームセンターが安い |
| ⑭鉢底石 | ◎ | ◯ | ◎ | どこでも入手可 |
| ⑮殺虫剤(オルトラン) | ◎ | ◎ | ◎ | どこでも買える、なくてもOK |
まとめ|15個の道具を揃えてアガベを育てよう

解説してきた15個の道具のおさらいです。
| 道具 | 目的・使い方 |
|---|---|
| アガベ | 主役。自分の好きなものを |
| ①鉢 | 根の成長と見た目に関わる重要アイテム |
| ②土 | 水はけの良い土が最適 |
| ③元肥(もとごえ) | 植え替え時に少量入れる |
| ④土入れ | 鉢に土を入れる時に便利 |
| ⑤はさみ | 根や葉をカットする |
| ⑥ライターまたはアルコール | はさみの消毒用 |
| ⑦根かき棒またはピンセット | 根をほぐしたり土を押し込む時に使用 |
| ⑧厚手の手袋 | トゲ対策。手の甲までゴムだとなお良い |
| ⑨ネームプレート | 品種管理・育成記録に使用 |
| ⑩ネームペン | プレートに名前を書く |
| ⑪棚 | アガベの置き場所 |
| ⑫散水ホースまたはじょうろ | アガベの水やりに |
| ⑬鉢底ネット | 土が流れ出るのを防ぐ |
| ⑭鉢底石 | 土が流れ出るのを防ぐ・水はけ改善 |
| ⑮殺虫剤(オルトラン) | 害虫対策。なくてもOKだけどあるといい |

これさえ揃えればアガベを育て始められます。
最初は安いものを購入して使ってみてから、徐々にこだわりのあるものや使いやすいものに変更していくと良いと思います。
アガベに土に関して詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。




コメントがあればどうぞ
コメント一覧 (4件)
実際の写真がたくさんあり、多肉植物の初心者が何を揃えればよいのかすごく分かりやすかったです!
>りとさん
コメントありがとうございます。
参考にしていただいて嬉しいです!
初コメです!表でわかりやすく解説されていてよかったです。写真もわかりやすかったです。私も参考にさせていただきます♪
>ひかりさん
ありがとうございます!
参考になったとコメントいただいてとても嬉しいです!